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主体的に動けば、どこだって今いる場所が中心地になる

ページID:0017543 更新日:2025年3月10日更新 印刷ページ表示

2024.7.22


 

宇宙軒明星さん

音頭取りアーティスト
宇宙軒明星(うちゅうけん・みょうじょう)さん

 

より広い家を求めて杉戸町に引っ越してきた「宇宙軒明星」さんは、関西の盆踊り唄「江州音頭(ごうしゅうおんど)」の音頭取りとして活動するアーティストです。杉戸町にも江州音頭にも、縁もゆかりもなかったそうですが、一目見て・聴いてすっかり気に入ってしまい、今では生活の中心に。もともと日本の伝統芸能や文化に興味関心があったという明星さんに、杉戸町で過ごす日々について聞きました。

 

Q. 「宇宙軒明星」という芸名の由来と、活動内容を教えてください。

関西に江州音頭という盆踊り唄があるんですが、その江州音頭を勉強するグループが関東にあって。ちょっと怪しげな名前で、「モノガタリ宇宙の会」っていうんですよ。所属しているメンバーは「宇宙軒なんとか」っていう芸名です。私は派手な名前がいいなと思って、昔見たアイドル雑誌にちなんで「宇宙軒明星」にしました。

すみだタノミータ
​【画像提供】youtube「すみだタノミータ」より

 

江州音頭に出合ったのは偶然なんです。私は福岡県の太宰府出身で、大学進学のタイミングで上京したので、大阪や京都とは縁がありません。最初は、東京で三味線を教えてくれるっていう人がいたので行ってみたんです。その人が「三味線のレパートリーの一つに江州音頭っていう民謡がある」と教えてくれたので、聴いてみたらすごく好きになってしまって。ただ、長い歌詞を覚えなきゃいけないし、難しいので……いろんな民謡を覚えながらではできないな、と思って江州音頭に絞りました。

現在は、江州音頭の音頭取りをはじめ、さまざまな地域の民謡や生活文化の研究をライフワークにしています。歌は昔から得意ではあったんですが、カラオケに行くくらいで。まさかこんな人前で歌うことになるとは想像していなかったですね。

 

江州音頭

【画像提供】youtube「すみだタノミータ」より
江州音頭は江戸末期に誕生した盆踊り唄で、長いモノガタリを「七五調」で詠みあげる。クラブミュージックサウンドのバックトラックにのせて江州音頭をうたったこともあるそう。
プレスリリース【すみだタミノータ】<外部リンク>

 

 

Q. 移住のきっかけは?

杉戸町へ引っ越したのは、2011年の東日本大震災の直後なんです。本が好きなので、結婚してから荷物があまりにも増えてしまって、ネットで家を探していたんです。するとたまたまいい物件が杉戸町にあって。それでそのまま引っ越してきちゃったんですよね。

 

はじめは埼玉県のどのあたりなのかもよく分かっていないくらいで。知り合いはもちろん、親戚もいません。でも、実際に杉戸町に足を運んでみたら「あ、ここに来たい」って思っちゃって。駅前の商店街の雰囲気もすごく好きでしたし、当時は雑貨屋さんがあったり、銭湯も2軒あったりして。「ココティすぎと」のシンボルになっている古い杉の木も気に入りました。

 

最近はよく東京に出かけて行って夜遅くに帰ってくるので、住む場所は杉戸町じゃなくてもいいのかもしれません。だけど、田んぼのある風景は結構好きなんです。東京にいても、どこにいても、やっぱり自分が主体的に動かないことには面白くない。「自分がいる場所が中心なんだ」と思って活動したほうがいいな、と思うようになりました。

盆踊りイベントのために、振りをレクチャーする明星さん
​【写真】盆踊りイベントのために、振りをレクチャーする明星さん。背景にはシンボルツリーのヒマラヤスギがその様子を見守っている

 

Q. 杉戸町ではどんな活動をしていますか?

江州音頭以外にも「茨島(ばらじま)囃子・神楽保存会」に参加していて、杉戸夏まつりなどで演奏しています。

 

「茨島囃子・神楽保存会」を知ったのは、「カルスタすぎと(町立図書館・生涯学習センター)」で年に一度開催される「杉戸町コミュニティ祭」というイベントでした。歌やダンスなど、杉戸町で活動している団体の発表会で、茨島のお囃子の方々も出ていたんです。とても素敵だったので「稽古に入れてもらうことはできますか?」と聞いたら、「どうぞどうぞ」って。まさか入れてもらえると思っていなかったので「本当に行っていいんですか?」と聞いたら、「声をかけたらもう会員ですから」と(笑)。すごく気さくで、優しい人ばかりです。

 

ほかにも、まちづくりコンペの「今日、すぎとをのっとりたい人募集」に応募して、2024年11月に盆踊り会を開催しました。このコンペは「自分のやってみたいこと」を町に提案して、採択されると支援を受けながら実現できる、というもので、自分のやりたいことが近所でできたら便利だし楽しいしいいな、と思って参加することにしたんです。自分の住んでいる地域に居場所があるって、やっぱりいいですよね。

 

子ども山車

子ども山車での演奏

夏まつりで踊る

夏まつりで子どもたちに太鼓をレクチャー

茨島囃子・神楽保存会

【写真】2024年杉戸夏まつりの様子と「茨島囃子・神楽保存会」のみなさん

※カルスタすぎと:https://www.town.sugito.lg.jp/soshiki/46/

※今日、すぎとをのっとりたい人募集:https://www.town.sugito.lg.jp/page/13988.html

 

Q. 杉戸町の好きなところは?

人がいいですね。気取っている人がいないというか、みんな気さくです。はじめのうちはちょっと荒っぽいようにも感じていたんですが、慣れてくると「あ、そうじゃないんだ」とわかって。なんていうんでしょう、特に年配の方は、一見すると無愛想だったり、無骨な言い回しをされることがあるんですよ。以前、自宅の玄関に土がついたままの野菜が置いてあって、「なんだろう? もしかして意地悪されてるのかな……」なんて思っていたら、家庭菜園のお裾分けだったんです。そのときも「野菜投げといたよ」の一言で。まったく恩着せがましくないというか。おおらかですよね。

 

子ども山車

 

生活が満たされているので、今のままで十分。もっとこうなってほしい、という理想は思い浮かばないですね。歌をうたったり演奏する場が家の近くにあって、ずっと続けていけたらいいな、と思っています。

 

旧日光街道沿いでポーズをとる明星さん

宇宙軒明星さん

 

このまちには「アタシの立つ場所」がある

 


【 杉戸夏まつり 】

毎年7月開催

東武動物公園駅東口:徒歩5分

主催:杉戸町観光協会

https://sugito.town/maido/matsuri<外部リンク>


 

【担当】総合政策課 政策行革担当


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