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流灯まつりがつなぐふるさとの記憶。杉戸に新しく来た人も、杉戸を離れている人も、心に留めてほしい風景

杉戸町観光協会/杉戸町商工会
会長 鈴木 豊(すずき・ゆたか)さん
杉戸町の夏の風物詩といえば『古利根川流灯まつり』。大型灯ろう約250基の光の帯が川面を埋めつくす様子は多くの人々を魅了しています。
その景色の裏側にある苦労や、隠れた見どころについて、長年流灯まつりに携わっている鈴木会長に語っていただきました。
Q.流灯まつりにどのように携わってきましたか?
昭和初期に始まった流灯まつりは一度途絶えましたが、平成2年から駅前商店会の有志『本町昭和会』が中心となって復活しました。その会は私の世代よりも少し上の方々なので、当時は作業などで直接携わることはありませんでした。店(衣料品店)の仕事が一番忙しい時期だったので。寄付や応援はしていましたが、しばらくはそのような形での関わり方でした。
その後、今のような「古利根川流灯まつり実行委員会」が準備を進める形になりました。今では、杉戸町観光協会と杉戸町商工会も実行委員会の一員として携わり、杉戸町の大切な観光資源のひとつとして運営しています。
【写真】昭和10年頃、古川橋から撮影された当時の流灯まつり。 写真提供:文魁舎印刷所
Q.時代が変わる中で、「変わったこと」と「変わっていないこと」は?
昔と比べたらかなり立派な祭りになりました。昔は整備もできていなくて、私が子どもの頃は「夜は見に行っちゃ駄目」と言われました。川に落ちちゃうからね(笑)。
少し前には、ネットフェンスが張り巡らされて川岸に降りられないという時期もありました。
今は整備が進んで、川岸の遊歩道ができたので、安全で見やすくなりました。あと、遊覧船とか人力車とか、新しい催しものを加えていっています。
でも、やっぱり流灯(灯ろう)自体は昔から変わっていませんね。川面に浮かぶ灯ろうの光を見ていると、みんな昔のことを思い出すんだよね。きっとそういうもんなんだね、人って。
子どもは露店とか賑やかなところが好きで、それもお祭りの楽しみ方の一つだけど、ある程度の年齢になってくると昔を懐かしむ気持ちが多くなる。手すりに佇んで、じっと灯ろうを眺めて、物思いにふける、というような方をよく見かけますね。きっと、今は亡き大切な人と流灯まつりに来たことを、思い出しているのかもしれないね。
だから、お祭りはお祭りなんだけど、昔のことを振り返ることができる、そういう機会にもなっていると思います。
【写真】灯ろうをかすめるように進む遊覧船。賑わいを生み出す新しい取り組みも増えています。
Q.来場者から寄せられる声は?
結婚や就職で町外に転出した人も、流灯まつりに合わせて実家のある杉戸町に帰ってくるという方がいます。
そうすると、街の雰囲気は変わってるけど流灯は全然変わってないので、「懐かしくて、とてもいいですね」と言ってくれる方が多いですね。昔見た風景が心の中に残っていて、ふるさとを感じるんだと思います。
新たに杉戸町に来た人にとっても、第二のふるさとになるといいですね。
【写真】2008年の流灯まつり。現在は花火の打上げはしていませんが、灯ろうの光の帯は今も変わらない景色として継承されています。
Q.流灯まつりをみんなで育てていくために、特に大事なことは?
やっぱり、ボランティアの皆さんのご協力です。本当にたくさんの人の協力で成り立っています。
また、協力いただくことによって、自分たちのお祭りだという意識が高まるので、相乗効果があると思うんです。
自分が携わったお祭りだから余計楽しみになりますよね。「私たちがつくり上げたお祭りだよ」ってね。

【写真】ボランティアの方々による作業風景。流灯まつりの準備には多くの方々が携わっています。
Q.準備を進める中で、大変だと感じることは?
やはり、係留作業が暑くて大変ですよね。最近はさらに暑くなりましたよね。
今はボランティアの方々も増えたので1日でやってしまうけど、昔は何日もかけてやっていました。
絵を描くのが好きな人が、1人で全部の灯ろうを書いたりしていたね。昔は商店街ももっと賑わっていたし、準備をする人もみんなあの頃は若かったね。
川に“張り出し”を作って、作業の後はそこで食事をとったり、お酒を飲んだりしていました。準備は大変だけど、そういう楽しみもあって、地域のお祭りという感じが強いですね。
【写真】灯ろうの係留作業。毎年7月下旬に行われるため、炎天下での作業になることが多く、水面からの照り返しも強い。
Q.「ここだけは絶対に見てほしい!」というポイントは?
現在は遊歩道ができ、安全に川辺まで下りられるようになったので、川面を手に取るぐらいの近さで見れるようになりました。上から見る景色とはまた違った見え方になるので、それも楽しんでいただきたいですね。
もう一つ、古利根川の宮代町側の岸から見る景色が素晴らしいです。灯ろうの光の奥に、露店があって、踊りを踊ってる人がいて、賑やかな人だかりがあって、船も通っていて・・・という、映画のワンシーンみたいな光景が映ってるんです。
【写真】整備されたスロープや遊歩道。より安全に、より身近に灯ろうを楽しめるように。
Q.今後、流灯まつりを「こうしていきたい」という夢や目標は?
ボランティアに、もっとたくさんの人が関わってくれるお祭りになったらいいと思います。最近は。東武動物公園駅東口周辺の整備が進むにつれて、若い人たちもボランティアとして参加してくれることが多くなったと感じています。
でも、一番重要なのは、流灯まつりをこれからもずっと続けていくことです。子ども達にも、ふるさとの記憶として残してもらいたいですからね。将来杉戸町を離れたとしても、流灯まつりを見に帰ってきた時、「昔はこうだったね」って思い出せるお祭りにしたいですね。
【写真】灯ろうの暖かな光。杉戸町の原風景の一つです。
Q.読者へのメッセージをお願いします
毎年開催している『古利根川流灯まつり』は、約250基の大型灯ろうによる光の帯が川面を埋めつくし、素晴らしい風景を生み出しています。その光景をぜひ、皆さんにご覧にいただきたいと思います。
東武動物公園駅からすぐ近くなので、町外の方もふらっと駅を降りて立ち寄っていただきたいと思います。
新たに杉戸町に来られる方も、今は杉戸町を離れている方も、ぜひふるさとの記憶として心に留めていただけたら嬉しいです。ぜひお越しください。
「2026年古利根川流灯まつり」
日時
8月1日(土曜日)17時~21時
8月2日(日曜日)17時~21時
場所
大落古利根川沿い 古川橋から清地橋の区間
(東武動物公園駅から徒歩2分程度)
詳しくは、杉戸町観光協会ホームページ<外部リンク>で案内しています。
動画公開中!
町公式インスタグラム<外部リンク>で、本インタビューや灯ろう準備の様子を配信中!
「2026年古利根川流灯まつり」当日にはライブ配信も予定しています!
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