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令和5年第1回杉戸町議会定例会施政方針及び予算編成方針

ページID:0001970 更新日:2024年1月1日更新 印刷ページ表示

令和5年第1回杉戸町議会定例会施政方針及び予算編成方針

令和5年2月14日

杉戸町長 窪田 裕之

 本日ここに、令和5年第1回杉戸町議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては、御健勝にて御参集を賜り、誠に喜びにたえないところであります。

 さて、令和5年度予算及び諸案件の御審議をお願いするにあたり、町民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力を賜りますよう、新年度に臨む私の所信及び予算編成方針につきまして、御説明を申し上げます。

 はじめに、施政方針でございます。

 昨年を振り返りますと、11月から12月にかけて開催されたサッカーのFIFAワールドカップにおいて、日本代表が優勝経験国であるドイツやスペインを相手に勝利を続け、ベスト16の快進撃となりました。
 また、昌平高等学校においては、サッカー、ラグビー、バレーボールなど、多くの部門で全国大会に出場し、大活躍されたことは記憶に新しいところです。
 このような、選手たちの真摯な努力の結晶、明るいニュースは、私たちにたくさんの感動と勇気を与えてくれるものでした。
 また、当町においても、夏まつり、古利根川流灯まつり、スポーツフェスティバル、農業祭など、町民が待望していたイベントを開催することができ、町の賑わいが少しずつ戻ってきたと実感することができました。
 その一方で、新型コロナウイルス感染症の流行が繰り返しを見せたほか、ウクライナ情勢を背景とした物価高騰が継続するなど、厳しい社会経済情勢が、町民や事業者等に多大な影響を与えた一年でした。
 そのような中、私は、昨年8月に行われた町長選挙において、多くの町民から信任をいただき、町長に就任しました。このような厳しい社会経済情勢の中であっても、町民の暮らし、安心・安全を守るとともに、「新しい杉戸への挑戦」を合言葉に、町の魅力を向上させることで、住んでいる人々が笑顔になるまち、選ばれるまちとなるよう、全身全霊で取り組んでまいりました。

 令和5年度においては、町の活力向上につなげるための人口減少対策が最優先課題であります。私が公約に掲げた、都市計画道路下野久喜線の整備等の4つの優先政策と9つの課題への挑戦は、長期的な方向性として、町の魅力を向上させ、人口減少対策につながるものと考えておりますので、関連する事業を中心に、できることから着手し、確実に前に進めていくことで、多くの人で賑わい、人々の笑顔があふれるような「新しい杉戸」へ向けてチャレンジしてまいりたいと考えております。
 そして、継続中の重点事業として、東武動物公園駅東口通り線整備推進事業については、関係権利者の御協力により用地買収が終了した箇所も多くなり、新たな通りのイメージをもっていただける程度に順調に整備が進んでいるところです。また、旧杉戸小学校跡地活用事業については、令和5年4月から定員90名規模の民間認可保育所が開園を予定し、さらに令和6年度には杉戸子育て支援センターや(仮称)杉戸町コミュニティセンターを含む複合施設棟の開設が予定され、いずれも順調に工事が進んでいるところです。両者とも、町の新しい顔、玄関口を創りあげていく重要な事業でありますので、引き続き、着実にかつスピード感をもって事業を推進してまいります。
 そして、新型コロナウイルス感染症については、感染症法上の位置づけの変更が予定されているところではありますが、依然として感染力が高く、重症化のリスク等もあることから、引き続き、国や県と連携しつつ、町民の生命・身体を守るための体制確保に努めてまいります。
 以上の、重点事項とともに、第6次杉戸町総合振興計画に掲げた8つの未来像の実現に向けた各種施策を通じて、町民が住んで良かったと思えるまちづくりに取り組む所存であります。

 次に、今申し上げた施政方針を実現するための、令和5年度予算編成方針について申し上げます。

 令和5年度当初予算につきましては、小さなことでも常に改革意識をもって「新しい杉戸へ挑戦していく予算」をテーマとし、第6次杉戸町総合振興計画と連動した事業のうち、私の公約とも関連する「医療・福祉」、「教育」、「産業」、「道路・交通」を重点分野として、財政の健全性確保に配慮した上で、予算編成に取り組んだところであります。その結果、一般会計予算総額は、対前年度比4.4%増、過去最大規模の139億3千500万円、企業会計を含む特別会計予算総額は124億3千704万円となり、全会計予算総額は、対前年度比2.3%増の263億7千204万円となったところでございます。

 それでは、令和5年度の主な事業等を、私の公約に関連するものを中心に、重点分野別に申し上げます。

 はじめに、重点分野のうち「医療・福祉」でございます。総合振興計画の未来像のうち関連するものは、未来像1「まちぐるみで子育てに関わり応援できるまち」、未来像4「自らの健康を守りながら安心して暮らせるまち」となります。
 まず、医療に関するものとして、中核的病院の誘致につきましては、宮代町と連携して、両町の担当間での事務協議を継続するとともに、情報収集や要望等を行ってまいります。
 次に、子育てに関するものとして、待機児童対策として、旧杉戸小学校跡地に整備中の新たな民間認可保育所が令和5年4月より開所します。そして、保育士確保対策の一環として、町内私立保育園を対象に保育士宿舎借上支援事業費の補助を行います。
 また、旧杉戸小学校跡地に整備中の複合施設棟の2階に設置予定の杉戸子育て支援センターについて、令和6年4月の開設に向けて準備をしてまいります。当該センターは未就学児向けの遊戯室内を木質化・木育化することにより、木の持つ良さを五感で感じながら、親子や相談員が温かくふれあえる環境を整備してまいります。
 そして、こども医療費支給制度につきまして、従来中学校修了までを対象年齢としておりましたが、入院について18歳年度末まで対象年齢を拡大することで、子育て環境の更なる充実を図ります。
 また、生まれてくるお子さんの健康のため、妊婦歯科健康診査事業を新しく実施いたします。そのほか、伴走型の妊婦の支援とともに、子育てサービスの利用を促すため、妊娠届出時と出生届出後に合計10万円の給付を行う出産・子育て応援事業、不育症や不妊症に関する各種助成等により、妊娠・出産を希望する家庭を手厚く支援してまいります。
 さらに、引き続き、子育て世帯移住・定住促進奨励金や結婚支援助成金の給付により、子育て世帯の増加による人口減少への歯止めを図ってまいります。次に、障がい者に関するものとして、手話普及啓発事業を行うとともに、障がい者の移動支援事業として実施している福祉タクシー利用券について、1回あたりの利用可能枚数を増やし、利便性の向上を図ります。そして、町の地域福祉の基本となる第3次杉戸町地域福祉計画のほか、町の障がい者福祉の基本となる第6次杉戸町障がい者福祉計画・第7期杉戸町障がい福祉計画・第3期杉戸町障がい児福祉計画を策定してまいります。
 次に、高齢者に関するものとして、杉戸町高齢者保健福祉計画・第9期介護保険事業計画を策定するとともに、シニアサロンガイドの作成等によるシニアサロンの周知及び支援、固定電話がなくても利用が可能な緊急通報システムの導入を開始するなど、高齢者が地域とつながりをもちながら、安心して日々を過ごせる環境づくりに努めてまいります。

 続きまして、重点分野のうち「教育」でございます。総合振興計画の未来像のうち関連するものは、未来像2「子どもたちに未来を拓く力を育むまち」、未来像3「生涯を通じて学び、郷土に愛着を持てるまち」となります。
 まず、学校教育に関するものとして、児童生徒分の給食賄い材料費の物価高騰分を公費で負担することで、実質的な一部無料化を実施し、保護者の経済的負担の軽減に努めるとともに、第3子以降の無料化についても早期実現ができるように教育委員会と協議を継続してまいります。
 また、総合学力調査の対象学年に小学1年生及び2年生を追加することで、小学1年生から中学2年生までの長期にわたり児童生徒の学力の推移を把握できる仕組みを構築し、小学校・中学校一連の教育の中で、児童生徒の個性に応じた生きる力としての学力の向上に努めてまいります。
 そして、基礎的な読解力習得のための読解力向上ワークシートを、中学校に進学前の小学5年生及び6年生の学年に新規に導入してまいります。
 そして、児童生徒の学力向上のためには教師の資質能力を高めることが不可欠であることから、教師の指導力向上を目指した学習指導アドバイザーを新規に配置してまいります。
 そして、県内でも先進的な取組となりますが、杉戸第二小学校にリソースルームを試験的に設置し、支援員を配置することで、様々な理由で教室に入れない児童に対し、安心して話をしたり、学んだりできるようにフォローを行ってまいります。
 そして、東中学校と広島中学校の統合による令和7年度の新校設立に向けて、広島中学校の校舎等改修事業を継続するとともに、新校設立準備委員会を中心として、新校の校章、校歌などの準備を実施してまいります。
 次に、社会教育に関するものとしまして、町の歴史を再発見するきっかけづくりとして、現在、広報すぎとの巻末に連載されている杉戸町今昔往来伝をまとめた冊子を発刊します。
 また、杉戸西近隣公園の野球場に防球ネットを設置するとともに、南テニスコートやエコ・スポいずみなどの施設修繕を実施し、各種運動施設の利用者が安全、快適に利用できるよう、環境確保に努めてまいります。
 そして、各公民館及び公民館類似の機能を担っている高野農村センターに、wi-fiを設置することで、インターネット閲覧や検索などをしやすくし、利用者の利便性を向上させることで、来館者数の増加につなげてまいります。

 続きまして、重点分野のうち「産業」でございます。総合振興計画の未来像のうち関連するものは、未来像6「魅力ある産業を育み、発信できるまち」となります。
 まず、農業に関するものとしまして、アグリパークゆめすぎとの機能強化事業として、公共下水道接続工事の実施や、駐車場拡張のための用地購入のほか、老朽化対策としての屋根・外壁等改修工事の設計を実施するとともに、新たに公園に相当する部分の管理費を負担することで、ハード及びソフト両面からアグリパークゆめすぎとのポテンシャルをあげ、さらに人が集まる魅力ある施設にしてまいります。
 また、令和4年度に開催し、非常に好評であった農業祭については、内容をさらに充実させ、町の農業のPRに努めてまいります。
 次に、商業に関するものとしまして、創業支援については、宮代町と合同で女性活躍、起業支援を行うための創業支援事業を行うとともに、商工会を通じた創業講座の実施などによる創業支援を実施してまいります。
 また、町内で新規に創業する方の初期経費の支援として、引き続き、空き店舗等活用事業補助やビジネスパワーアップ事業費補助、#エール飯プロジェクトを実施するとともに、新たに新規創業者支援家賃補助を実施し、町内事業者の支援をしてまいります。
 そして、仮称とはなりますが、杉戸町商工祭を新たに開催することで、町の産業の活性化を図るとともに、賑わいづくりに努めてまいります。
 次に、観光に関連するものとしまして、大落古利根川を観光資源として活用していくため、大落古利根川護岸に新設するデッキへ給水設備を設置するほか、東武動物公園駅前から町内全域へ、自然と歴史を感じながら移動ができるよう、観光案内所内にレンタサイクルを導入するなど、アフターコロナを見据えた観光振興事業を実施してまいります。
 さらに、夏まつり及び古利根川流灯まつりは、町を代表する大型イベントでありますので、町の賑わいや活力を取り戻していくため、引き続き、開催に向けた補助を行ってまいります。

 続きまして、重点分野のうち「道路・交通」でございます。総合振興計画の未来像のうち関連するものは、未来像5「地域がつながり、安全で災害に強いまち」、未来像7「機能的で自然と調和した快適なまち」となります。
 まず、町の玄関口となる東武動物公園駅東口通り線については、計画に基づき着実に推進するとともに、都市計画道路下野久喜線については、久喜市との行政界となる大落古利根川へ新設予定の橋りょうについて、久喜市が実施する設計等業務委託に対して負担金を支出してまいります。
 また、町中央を縦断する町道1級11号線、埼葛広域農道については、引き続き計画的な舗装補修を実施するとともに、大字下高野地内の鎌倉橋については引き続き改修工事を実施するなど、安心・安全な道路環境の保持に努めてまいります。
 そして、交通の面では、道路照明灯のLED化を順次実施していくとともに、高野台東地内や大字茨島地内の通学路となる歩道の補修や整備に伴う測量設計、スケアード・ストレイト教育技法による自転車交通安全教育の実施等、交通安全対策を十分実施してまいります。

 以上が、重点分野に関する主要事業でございますが、その他の主要事業を以下、申し上げます。

 はじめに、未来像5「地域がつながり、安全で災害に強いまち」のうち、防災に関連するものとしまして、消防団の報酬体制を見直し、処遇改善を図ることで団員の確保や消防力の強化につなげてまいります。また、自主防災会補助金の一部拡充により地域の防災力の向上に努めるとともに、避難所の防災備蓄品としてアレルギー対応の食料品や、暑さ寒さ対策となる物品の備蓄を行うなど、緊急時の備えを充実させてまいります。
 そして、大字木野川地内の春日台第3団地雨水排除施設の整備をすることで、地域の冠水対策を行ってまいります。
 次に、同じく未来像5のうち、防犯に関連するものとしまして、宮代町と共同で設置している消費生活センターの開設日を従来の週4日から1日増加し、月曜日から金曜日の平日全ての相談体制に強化することで、町民が利用しやすい体制を構築してまいります。また、町内の空家等の適正な管理を促進するため、空家等対策計画を策定してまいります。

 続きまして、未来像6「魅力ある産業を育み、発信できるまち」のうち、情報発信、シティプロモーションに関するものとして、平成19年度に運用を開始した現行の町ホームページについて、多くの人が利用しているスマートフォンからの閲覧を最適化するとともに、ウェブアクセシビリティに配慮し、誰もが使いやすいホームページとするために、全面的にリニューアルすることで、町の情報を積極的、かつ効果的に発信してまいります。

 続きまして、未来像7「機能的で自然と調和した快適なまち」のうち環境に関連するものとして、従来からの電気自動車などの次世代自動車購入への助成や住宅用太陽光発電システム、蓄電システムへの助成のほかに、新たにガスや太陽熱を利用した住宅用エネルギーシステム導入への助成を追加することで、脱炭素社会へ向けた取組を推進するとともに、SDGsの実現に向けて第4次杉戸町環境保全率先実行計画を策定します。
 また、環境センターは、町の環境衛生の要となる施設でありますが、平成9年3月に稼働して以来、約25年が経過し、老朽化が著しいため、長寿命化総合計画を策定し、令和6年度以後に計画的な改修をすることで、安定したごみ処理体制を確保してまいります。

 続きまして、未来像8「信頼される行政運営を推進するまち」のうち、まず、参加と協働のまちづくりの推進に関するものとして、旧杉戸小学校跡地に整備中の複合施設棟の1階に設置予定の、多目的室、調理室、図書室・学習室を備える(仮称)杉戸町コミュニティセンターについて、令和6年4月の開設に向けて、公民連携で準備を進めてまいります。
 また、みんなでつくるまちづくり支援金から予算を一部移管して、杉戸町コミュニティづくり推進協議会補助金を増額することで、みんなでつくるまちづくり支援制度では支援対象外となっていた、コミュニティづくりのために有用な事業について、支援できるような制度を新設する予定でございます。

 次に、同じく未来像8のうち、行財政運営に関するものになりますが、職員の資質向上のための職員研修としまして、経営戦略研修やSDGs研修など、社会変化に応じた効果的な研修を実施してまいります。
 また、災害に強い安心・安全な庁舎、町民や利用者に親しまれ環境に配慮した庁舎を整備するため、新庁舎整備基本構想を策定していまいります。
 そして、DXの推進として、会議の内容をAIが判別して、自動で文字起こしを行うシステムや、紙の契約書ではなくPDFデータなどの電子データにより契約事務を実施できる電子契約システムを導入し、業務の効率化を図るとともに、職員の働き方改革へもつなげてまいります。

 以上、令和5年度の町政に臨む私の施政方針及び、これを実現するための予算編成方針を申し上げました。
 令和5年度は、私が町長となって初めての当初予算となります。今後の町の発展に向けて、力強い一歩を歩むための予算を編成したところでございますので、町民の皆様並びに町議会議員各位の、より一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。