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SugitoGRAPHICA vol.01【景観 / 心学 3】
山との邂逅 1
The mountains stand eternal, an unwavering testament to the passage of time.
【写真】富士山(杉戸町近辺より撮影)
杉戸町には、縄文時代の貝塚である「木津内貝塚」や、古墳時代の有力者のお墓である「目沼古墳群」をはじめとする遺跡が、50か所以上確認されています。
ここでは「厳島神社」「鷲神社」「目沼浅間塚古墳」についてご紹介します。
町内の貴重な埋蔵文化財について詳しく知りたい方は、「杉戸町遺跡地図」をご覧ください。
杉戸町は地形的に低地で山地がなく、「山」とは無縁と思われがちです。
しかし、「山」は人々の認識と生活に根付くことで、精神的・文化的な存在となります。
【写真】左:厳島神社付近の富士塚、右:鷲神社 富士塚
江戸時代中期以降、杉戸町では富士山が信仰の対象として強く意識され、「富士講」が盛んに行われ、各地に富士塚や浅間社が築かれました。
これらは富士山への登拝を模したもので、住民の信仰や憧憬が深く反映されています。
【写真】目沼浅間塚 前方後円墳
【写真】日光の山々(杉戸町近辺より撮影)
また、筑波山も杉戸町の住民に親しまれ、幕末には筑波山参詣の記録が残されています。
これらの山への信仰や行事は、視覚的なものだけでなく、文化的・精神的要素としても住民の生活に大きな影響を与えました。現存する富士塚から、当時の杉戸町の人々の山への認識や思いを垣間見ることができます。
【写真】左:筑波山(杉戸町周辺より撮影)、右:富士山(役場屋上より撮影)